お知らせです。

461418分に我が家の『ウーフ』がお星様になりました。


『ウーフ』は2008522日に生後10ヶ月で我が家の一員になりました。

モルモットを飼おうかと話していた頃にヨメが、

僕の薦めで読んだDR・クーンツの小説「ウォッチャーズ」の中に出てくる

「ウーフ」というフレーズを気に入ったらしく、

迎えるモルに『ウーフ』と名付けようとなりました。

その後ヨメから

「『ウーフ』を見つけた」

と言われて写真を見せられたのが『ウーフ』でした。

即お迎え決定でした。


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(2009年夏 指を舐めるのが好きみたいでした)

今年の5月で我が家に来て3年、7月で4歳を迎えるはずでした。

平均寿命が5年くらいで、

長ければ10年以上とアバウトなモルモットですが、

『ウーフ』は早すぎたと思っています。


3月中旬から食欲を失ってどんどん痩せてしまい、

1キロ弱あった体重も最後は646グラムでした。

病院で診てもらっても食欲の減退は

ストレスからくるものではないかということしかわかりませんでした。

普段と変わらぬ環境下にあってそこまでのストレスの原因というと、

あの地震しか考え付きません。

ちょうどあの時はヨメと2人で翌日に控えた法事の準備で外にいたので、

『ウーフ』がどれほど怖がっていたかははわかりませんが。

急いで帰ると『ウーフ』は何事も無かったようにしていたので、

大丈夫だったんだと思ってました。

度重なる余震の際にも寝袋から下半身だけ出したまま熟睡してるようでした。


「呑気なネズミさんだね」


とヨメと話していたのですが、

そのころからゆっくりと食欲を失っていったようです。

今になってみると、

寝袋での過ごし方も1月末から変わってました。

それまでは頭だけを出して体はすっぽりと袋に入れていたのが、

いつの間にか上半身だけを袋に入れた状態になっていました。

地震を予知して頭を隠していたのかなとも思ったりもしますが、

細かな変化はよくあることなので本当のところはわかりません。


牧草の中でもお気に入りの穂も、

大好物のリンゴも徐々に食べなくなってしまい、

3月末からはシリンジによる強制給餌や薬も与えてました。

摂取と排泄がなされないこと、

夜中に小さく鳴くこと、

それ以外は前日までの『ウーフ』はびっくりするほど普段のままだったので、

しばらくすれば薬が効いて食欲が戻ってまた元気になると信じてました。



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(今年の3月30日 手の平に甘える『ウーフ』
 すでに体重はかなり落ちてました)

6日は朝から元気が無かったです。

昼過ぎには歩く力すらない感じで苦しそうだったので、

膝の上で楽な姿勢をとらせてあげてました。

そのほうが呼吸も落ち着いてたのですが、

やがて痙攣をおこすような感じになったりし始めました。

僕が膝にのせて背中をさすり、

ヨメが正面に座って顔や頭をさすっていると、

急に両足を踏みしめてヨメのほうに身を乗り出そうとしました。

ヨメによると『ウーフ』は、

涙を目に溜めて必死な感じだったそうです。

撫でていた背中のぬくもりが少し下がったように感じ、

ヨメが『ウーフ』の名前を繰り返し叫び始めたので、

何かおかしいと思って抱きかかえた時にはもうなんの反応もありませんでした。

この時の感触は今でも忘れません。

静かに眠るようにという感じではなく、

最期まで必死に生きようとしてるように見えました。

その日は散々2人で泣きました。

泣きながら『ウーフ』の体重を量ったのは何故か今でも分かりません。

その時が646グラムでした。

翌日の午前中にリンゴや穂と一緒に埋葬しました。

ず~っとビタミンを与えていたせいか、

サテン調の毛は最後までツヤツヤときれいでした。

午後から来客予定があったのでキャンセルしてもらおうかとも思ったのですが、

ヨメに

「自分は無理だけどT2Cは人と話したほうが良いんじゃない?」

と言われて予定通りにしました。

ヨメの言う通り少し気が楽になったことを覚えています。

『ウーフ』が旅立って1週間目にケージを片付けました。

今もふと目をやってしまうのは習慣です。

とても悲しいのですが、

不思議と前向きな気持ちになれているとヨメと話してます。

色んなことが滞っていた感じがここ数ヶ月間続いていたのですが、

『ウーフ』がそれらをあの小さな背中に背負って持っていってくれたようで、

流れが出てきました。

失くしていた物が突然出てきたりが続いたりもしたので、

『ウーフ』のおかげと2人で話しています。

また、昨年父が他界した時に自分は

工房立ち上げ以来最もハードスケジュールの仕事に追われて何もできず、

母と兄に全て取り計らってもらったことが今でも悔やまれていたので、

今回は『ウーフ』を最期まで看取ることができて良かったと思います。
『ウーフ』はもう余震におびえずに済むんだというのも救いです。

『ウーフ』には

もっと早く気づいてあげられなくて申し訳ないことをしたなと思います。

そして3年弱だったけどとても楽しい思い出をたくさんありがとう。

本当はもっと一緒に過ごしたかったけど、

『ウーフ』を迎えられてとても幸せでした。

また生まれかわって我が家に来てほしいと思います。

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(2010年8月21日)

またね。